【ロードスターキャピタル銘柄研究】東京の優位性を考える

この記事のポイント!

  • 東京のバブル期の異常事態を振り返る!
  • 日本はバブルでどれだけの金額を失ったの?
  • バブル崩壊後、土地の値段の回復は早かったところはどこ?

なぜ東京都心がイイの?地方じゃダメなの??

私の保有するロードスターキャピタルは、都心5区でのビル売買を主な事業として経営されています。

でもなんで東京都心なんでしょうか?東京の他の地域じゃダメなんでしょうか?他の大都市じゃダメなんでしょうか?他の地方都市じゃダメなんでしょうか?

結論から言いましょう。他の場所じゃダメだと思います。東京の、しかも都心だからこそ、ビルの売買を行って利益を上げることができるのです。

以前の記事でも触れましたが、東京の都心5区には、優位性があることが分かりました。

この記事ではさらに東京の優位性について深掘りしていきます。今回参考にさせてもらうのは、

東京一極集中時代の100年企業戦略 「持たざる」から「もつ」経営へ】という、宮沢文彦さんが書かれた本の内容を参考にしながら考えていきます。

100年企業戦略: 「持たざる」から「持つ」経営へ

東京の不動産ーバブル直前から崩壊までー

まず前提として、「不動産投資」と聞くと、「なんだか危ないもの」という印象が初めに浮かびます。私自身は不動産投資をやったことがないのにも関わらず、です。何ででしょう?

答えは明確です。それは1990年代初頭に起こった、「バブル崩壊」が大きく影響していると言えるでしょう。

でも私は、今現在30代前半。バブルを経験したとは言えません。実際どのような感じだったのでしょうか?

本にはこう記してあります。

当時の不動産バブルは異常でした。どのくらい異常だったのかというと、「東京都の山手線内側の土地だけで、米国全土の土地が買える」とまで言われたほどです。

—『100年企業戦略―「持たざる」から「持つ」経営へ』宮沢 文彦著

山手線内側の土地だけというのは、面積で言うと 63㎞2。それに対してアメリカ合衆国の面積は9,834,000㎞2。15,000倍ぐらいあります…

当然、そんな小さいエリアがそれほどの価値を持つはずがありません。当時の日本のバブル熱気が、どのぐらい異常だったかが分かります。

また本によると、他の大都市はおろか地方の都市まで、「将来大規模開発が行われる」といった期待感から大きく買われていたそうです。

日本全体で土地が買われた結果、日本全体の不動産価格の合計は2456兆円になりました。(1990年12月末)。この価格はアメリカ合衆国の地価合計額の4倍!!まさに異常事態。

まさに中身のない成長。根拠のない成長理論。本当に「バブル」という言葉はよくできてるなぁと思います。

それがあえなく崩壊し、2006年末には約1228兆円にまで減りました。およそ16年間で半分、約1228兆円の資産価値が失われたので、不動産が怖くなるのもなるのも無理はないのかも。

これが、「不動産投資は危ない。なんとなく東京に投資も怖い。」と印象付けられた原因だと思います。 

東京の優位性 

ここで疑問が湧いてきます。「バブルがはじけた後、不動産投資の時代はもう終わってしまったのか?」という疑問です。

2006年末には1990年の半額になってしまった不動産価格。それから復活することなんてできるんでしょうか?

回復しているかどうか、一番わかりやすいのは土地の値段の推移を見ること。土地の値段の推移は「公示地価」というものを見ればわかります。検索してみましょう!

こちらで検索:土地価格相場が分かる土地代データ|公示地価・基準地価

まずはマクロの視点から。日本全国の土地価格の推移を見てみましょう。 

バブル前に急激に値を上げた後91年を境に、急激に下げ、ている状況が見えます。縦軸は金額を表しているので、バブルのピークの1/3ぐらいになっていることは分かります。すごい下げです。

次に東京の地価推移グラフ。 

こちらも1991年を境に、急激に下げ、ていることがわかります。 こちらもバブルのピークから1/3ほど下げていることがわかります。

やはりもう値段は戻らないのでしょうか?

次にもう少しミクロな視点で見てみましょう。都心の一等地の価格ならどうでしょう?日本で一番土地の高い「銀座」の地価推移グラフはこちら。

なんと銀座に関しては、バブルのピークでつけた地価を上回り、2020年には過去最高を更新したのです!また東京駅に関しても見てみると…

バブルのピークには及ばないもの、下落率は2/3程度。またリーマンショックから立ち直った後、直近10年では地価が上昇し続けているのがわかります

人口の減り続ける日本において、土地の価格が上昇しているだけでもすごいことです。やはり東京の都心には「地価が下がりにくい」「下落しても回復する」という優位性があるのでは?

比較対象として日本で一番地価が安い秋田県、その秋田県の中でも一番高い、秋田市の地価推移を見てみましょう。

バブルが終焉した1991年、1992年以降、右肩下がりで土地の値段が下がっていることがわかります。そして、金額の比較。2021年の「東京都中央区」と「秋田県秋田市」の公示地価を比べてみると…

その差はなんと220倍以上!同じ1平方メートルあたりの面積にこれだけの差があるとは…

このことからもどこの土地で不動産投資を行うか、というのがいかに重要かということがわかります。本にも、このように書いてあります。

同じ1平方メートルあたりの地下なのに、(中略)格差が生じているわけで、まさに二極化です。しかもここで言う「二極化」は、東京への一極集中を意味します。

—『100年企業戦略―「持たざる」から「持つ」経営へ』宮沢 文彦著

土地の価格だけで比べると、他の地域を圧倒している東京。じゃあ他の優位性ってあるんでしょうか?引き続き考えていきたいと思います。

ここまでのまとめ

  • バブル期は、まさに異常事態!東京の土地だけで、アメリカ全土の土地が買えた
  • バブル崩壊後、東京都心の土地の値段回復は早かった
  • 地方に関しては、バブルでピークをつけた後回復できていない。。。

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