マイナス700万円の損切!企業の成長余地と株価上昇:失敗談FD⑦

企業はいつまで成長できる?

前回は、私の心理面での間違い:自分を正当化するバイアスなどについて書いてきました。次は企業の成長性について。なぜ、ファインデックスの株価は下落したんでしょうか?

  • 売上の成長が鈍化した
  • 利益の成長が鈍化した
  • よって、投資家の期待に応えられなかった

という風に考えられます。あえて一文で言いきるなら、

もうこれ以上成長できないところまで、成長してしまった!

ということ。(わたしの解釈です。)

以下、私がそう思う理由について考えていきます。まずは2015年12月期の有価証券報告書を見てみましょう 。

2015年12月期有価証券報告書より!

ファインデックスは2011年から2014年までで、

  • 売上高:1.85倍
  • 経常利益:2.55倍
  • 純利益:2.85倍

という破竹の勢いで成長をしました。株価もそれに呼応するように、2011年から2014年までで、なんと27倍になりました。

純利益が2.8倍伸びたのに対し、株価は27倍

明らかに投資家の期待値>>業績の成長だということがわかります。ちなみに、期待値を(ある程度)示す PER は、2014年の終わりで、100倍にも膨れ上がりました。

このまま成長が続けば、この期待値を維持し、株価も1万円を迎えていたかもしれません

しかし残念ながら、ファインデックスが戦う市場には、投資家の期待に期待に添えるほど、成長の余地は残っていませんでした。

私が投資を始めた2015年時点で、大口の顧客である大学病院での使用率は70%を超えていました。

裏を返せば、新製品を売るには、残りの3割を開拓しなければならない状態。しかも今までほど、成長余地は残されていなかったと言えます。

また当時ファインデックスが取り扱っている製品は、病院に一度導入されると、最低でも数年間使用されます

つまり、病院が一度購入すると、次に買い替えるまでに時間がかかる、ということです。

病院は収益や国からの補助金などで予算が限られており、施設のアップデートにかけられるお金は、年によってばらつきがあります。

そのためファインデックスの収益の柱となる製品の売り上げは不安定でもありました。

市場をほぼ独占していたものの、あまりに早く成長したため、「新規の売り上げがあまり見込めない」という状態になっていました。 

2015年の初め、その状態に気付いた市場は、期待値を引き下げました。その結果2014年の株価をピークに、一気に下落傾向に。

株価の下落と一時盛り返し

途中盛り返す場面もありました。しかし、高値の更新には至りませんでした。なんなら途中の盛り返しの場面は、むしろ私にとって株価上昇を期待する要因となってしまいました。

して結果的に-770万円という含み損を抱えたまま、4年間も抱え続けるという行為につながってしまいました…。

皆さんは、こんな状態になったらだめです!

ここから言えるのは

  • 企業の成長はいずれ止まる。
  • 成長が止まった時、期待値の高い会社の株価は急激に下落する。
  • 成長の余地を、しっかり調べて投資しろ!

 ということです。…お役に立ちましたでしょうか?あなたは、どう思いますか?

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