企業を従業員数で比べてみる!
早いもので第4回目。三協フロンテアについて分析を進めていきます。
前回は複数の年度にわたって、三協フロンテアが
- 業績を伸ばしていること
- 配当を増やしていること
- 借金を返してきてること
などについて見てきました。
これで大体業績の主要なところはまとめたかな?という感じ。まあここまでのことはキソ中のキソで、すべての投資家がやるべきこと!
今回はもう少し企業の実態に切り込んでいきたいと思います。
引き続き利用するのはバフェット・コードさん。前回までは企業のトップページ、「企業概要」 のところを見てきましたが、今回は 「業績」というところに注目します!
まぁ大体は企業概要のところで、業績はほとんどつかめますが、四半期の成績を並べてみたかったりする時にはこのタブを利用します。
今回比較しようと思ったのはこのタブの一番下に掲載されている従業員数!前回と同じく三協フロンテア・ナガワ・東海リースで比べてみましょう!
縦軸に従業員数、横軸に年数をとっています。グラフを見てみると、これまた三協フロンテアが右肩上がりで従業員数を増やしているのが分かります。
数字を詳しく見てみると、 2013年3月期に640人だった従業員が、2021年3月には1112人となっています。ほぼ70%増!
対するナガワ・東海リースはほぼ横ばいか、もしくは従業員数が減っています。
このことから、三協フロンティアが業績を伸ばしてきた理由の一つに、従業員数の増加が関わってきた!ということが想像できます。
またこれだけ従業員を増やしながら、利益率を一定に、むしろ少しずつ増加させながら成長してきたことも大きなポイント!
普通、人を多く雇ったら、それだけお金かかっちゃうじゃないですか。でも三協フロンティアは人を増やしながらも、利益をそれ以上にどんどん増やしてきた。素晴らしい。
従業員1人当たりの営業利益をみてみると…。
2013年の525万円から2021年には713万円と、36%も効率的に稼げるようになってきています。売り上げが上がりなおかつ効率的に稼げる!投資先としてはすごくいいです!
人材にどれだけ力を入れてるか?企業のHP!
ここでバフェットコードさんからちょっと離れて、各企業のホームページを見てみましょう!
組織の財産は「人」です。ここでは各社が採用にどれだけ力を入れているか。特に新卒採用にどれだけ力を入れているか。 という観点から比較してみましょう。
まずは同業他社の株式会社ナガワ。
- ホームページのクオリティはふつう?
- 社長メッセージや事業概要も会社ホームページと兼用。
特別に力を入れている感じはないですね。
東海リース株式会社
大阪をはじめ全国の仮設建物の建築設計・施工管理のお仕事なら東海リース株式会社 採用サイト[採用・求人情報]
- まさかの 403 Forbidden…
そして三協フロンテア。
- 凝ったホームページ!
- 見た目が華やかでおしゃれ!
- SNSのリンクページがある!
というように、ほぼ三協フロンテアだけが、新卒採用に力を入れています。これが意味するのはどういうことでしょうか?
私はこれを「三協フロンテアが一気に他の会社を突き放そうとしている」という風に捉えています。
どういうことでしょうか?
Alopurが考えるストーリー
基本的に企業は、大企業でもない限り、新卒採用を40人も50人もとっていくことはできません。お金かかりますから。 。
そして三社の主力事業であるユニットハウスレンタル・販売はこれまで公共事業に依存することが多かったと言えます。
日本はどんどん人口が減少していく国です。それに伴って建設需要も減るでしょう。そうなってくるとユニットハウス事業は、衰退することが想像できます。
現に、競合他社であるナガワも東海リースも、ほとんど人が増えてこなかった。もしかしたら 、増やしたとしても利益を増やせる自信がないから、増やさなかったのかもしれません。
そんな中、三協フロンティアだけがこの7年から8年間で従業員を倍増させている。よほど「利益が得られる!自信あるぜ!」という感じでないと、ここまでの差は生まれません。
だから私は期待しているのです!
これからナガワ・東海リースが三協フロンテアに追いつこうと人を増やそうとしても、7年から8年かかるのは明らかです。そもそもそんなにすぐに企業って変わらないし。
三協フロンテアは企業競争というマラソンの中で独走態勢に入ったと言えるのでは?そんな気がしてます。
じゃあ何で三協フロンテアはここまでの地位を築けたのでしょうか? それはまた次回!
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