テンポスホールディングス2022年4月期第2四半期決算

中古厨房機器の再生販売を主に行なっている会社です。ステーキの「あさくま」も傘下に入れている持株会社となります。

2021年12月9日に第2四半期決算発表を行いましたのでレビューしたいと思います。

同社を面白いなと思ったのは、「形に縛られていない」決算短信や、決算説明資料を作っているなあ。と感じたからです。 

2022年4月期第2四半期決算資料より。

今まで数多くの決算説明資料を読んできましたが、こんなに読ませる文章を書いている企業は記憶にありません。文章の正確性はともかくとして、それくらい、わかりやすく書かれていると思います。

では実際の経営成績を見ていきたいと思います。

2022年4月期第2四半期の状況は順調なようです!

同社が強いのは物販事業:厨房機器の物販です。 コロナ禍において飲食業の将来はどうなるのかと、先行きが不透明です…が、助成金などを活用した厨房機器の入れ替え需要などがあり、足元の成績は極めて順調に推移したようです。

物販事業

中古厨房機器販売

この文章は声に出して読んで見て欲しいところです。こんなフランクな決算短信は未だかつて見たことがありません笑。でも、生き生きとした何かをか感じることができます。

大手外食企業向け厨房機器直販営業

昨今は横文字・おしゃれなカタカナ文字を決算短信でもよく見るようになりました(テック企業などで)。しかし、ここはそれとは真逆の方向に進んでいるようです…鉄人29(ニク)号…括弧でニクと書くところがいとおしい。

ただしオリンピック後、「選手村などの厨房機器を買取・再販する」という「その手があったんだ!」という クレバーな一面も見せてくれています。こういった愚直な取り組みは、個人的には大好きです。

WEB 通販:厨房機器販売及び消費者向け商品販売

飲食店応援メディア「テンポスフードメディア」というウェブサイトを開設し、訪問者数倍増していることをアピールしているようです。

同社ホームページより。

第2四半期会計期間で約35000人来訪者があったということで、月に直すと約1万2000人程度。1日あたり400人いかないぐらいのページビュー数ということ。まだまだ認知されていないようですが、これからの成長に期待できそうです。

「社長の品川絵美は息巻いております」…これも初めて見るような表現です。 書き手が社長を客観視している様が何ともいえず面白いですが、人間味に溢れる文章です。

業績はと言うと、物販事業に関しては堅調に伸びています。特に利益率の上昇が目覚ましく平均して28%以上と高い成長をしていることがわかります。

情報サービス事業

内装設計施工デザイン

飲食店の内装事業も手がけているそうです。今期は売上成長に注力し、利益回収は後から行う旨を書いています。

「減益となりましたが、心配いりません。」…なぜ心配いらないのかが、投資家としては知りたいのですが… 

ホームページ作成サービスは赤字。ですが、ようやく利益が出そうな状況とのこと。「希望に満ちています」…そりゃ、社長はそうでしょうけども…。

情報サービス事業に関してはようやく利益が出てきたというところ。これから成長に期待、というところですが、子会社が少し多いような印象です。こんなに多くて、社長の目が届くのでしょうか? 

B/S

貸借対照表で気になるのは、現金がかなり積み上がっているということ。 決算説明資料にもありましたが、積極的に M & A をして店舗数を増やしていくという方針でしょうか?

売掛金も30億円程度ありますが、現金が90億円あることで資金繰りに窮しているということもないようです(営業CFもプラス)。

中古厨房市場って今まで全然調べたことなかったんですけど、かなりニッチですね。こういったところに投資のチャンスは眠っているのかもしれません…

まだまだ謎が多い企業ですが、割と戦略的に事業を行っている様子でもあり、調べてみる価値はあるかなと感じています。

決算書や決算説明資料などが少し楽観的な気もしますが、楽観視できる理由があるのかもしれません。

 PER は現在18倍程度と自分の中では少し高めだと感じますが、 今後の成長を見込めるなら、投資としてはありかもしれないですね。。。

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