不動産投資家調査の調査結果について

保有するロードスターキャピタルの市場動向がどうなっているのかを考えるため、不動産研究所の不動産投資家調査というのをある程度参考にしています。

不動産投資家調査年に2回行われます。2021年11月30日、日本不動産研究所より、第45回不動産投資家調査(2021年10月現在)の概要報告が発表されましたので、内容について確認します。 

なお配信資料はこちらの URL から参照できます。 

【動画配信】第45回不動産投資家調査 概要報告

動画での報告もなされています。

内容について少しまとめます。

投資用不動産の期待利回り動向 

今回調査対象となったのは、

  • アセットマネージャー
  •  アレンジャー
  • 開発業(デベロッパー)
  • 保険会社
  • 商業銀行
  • 投資銀行
  • 年金基金

など、188社。 

報告書では、

投資用不動産の期待利回りがどのように推移しているか等について報告されています。

ちなみに、期待利回りは以下のような式で求められます。

期待利回り=購入後に期待される家賃年収÷不動産価格

よって、

不動産価格=購入後に期待される家賃年収/期待利回り

という式が成り立ちます。ざっくり、期待利回りが低いほど、不動産の価格が上がる、という理解で良いと思います。

オフィス(Aクラスビル)

  • 2017年10月調査以来四年ぶりに、「東京・丸の内・大手町」竹の期待利回りが0.1ポイント低下し、3.4%。
    • 期待利回りの低下は、「少しぐらい賃貸利回りが落ちても、不動産を買いたい」という投資家の意見を反映していて、不動産価格が上昇していることを意味します。
  • その他日本橋・赤坂・六本木・港南・西新宿・渋谷・池袋においても期待利回りは0.1ポイント低下している。
  • 仙台横浜名古屋京都大阪(梅田)広島においても期待利回りは0.1ポイントから0.2ポイント低下している。

賃貸住宅

  • 東京城南地区で期待利回りは0.2ポイント低下した。現在の期待利回りは4.0%。

商業店舗

  • 東京都銀座の期待利回りは3.5ポイントと前回調査と同じ。
  • 名古屋・神戸・福岡において0.1ポイントの低下がみられた。
  • その他の地域に関しては低下は見られなかった。

物流施設・倉庫(マルチテナント)

  • 東京(江東)において0.1ポイント下落。
  • その他、名古屋・大阪・福岡においても0.1ポイントから0.2ポイントの下落。 

宿泊特化型ホテル

  • 東京(4.6%)・札幌・京都・大阪・沖縄では前回比横ばい。
  • 仙台・名古屋・福岡では前回比0.1ポイント低下。

コロナにより、東京からどんどん人が出ていくんではないかという懸念が一部で沸き起こりました。しかし、投資用不動産の期待利回りはむしろ低下しており、不動産価格が上昇していることがわかります。

今後1年間の不動産投資に対する投資家の考え方

「新規投資を積極的に行う」と答えた投資家が95%。 「当面新規投資を控える」との回答は5%。

コロナウイルスが流行りだした2020年4月には、「新規投資を積極的に行う」と答えた投資家は90%程度だったことを考えると、不動産投資はより活発化してきており、積極的な投資は今後も続くと予想されます。

ただし、現在のマーケット(市況感)に関しては、東京のそれは現在がピークである、という回答が最も多く、何かのきっかけで不動産投資意欲が低下する可能性もあります。 

「ただし現在の不動産投資市場の市況について、2019年下期と比べてどうか?」という質問には、

  • 現在の方が活況だという回答が合計31.1%。
  • 2019年下期と変わらないという回答が合計40%

となっており、約7割は不動産投資環境について楽観的だと言えます。

ロードスターキャピタルにとっては、「不動産の買い手はたくさんいるけど、新しい不動産を仕入れるのはなかなか大変」という状況が続きそうな感じです。。

コメント

タイトルとURLをコピーしました