保有銘柄 :名古屋電機工業について

今回は保有する銘柄、名古屋電機工業について書いていきたいと思います。

銘柄の概要は、バフェットコードより転用いたします。

2021年11月末現在、この企業の特徴としては以下。

  • 直近では営業利益率20%を超え、収益性の伸びが著しい。
  • PER が4倍以下と割安。
  • 配当利回りが3.6%
  • 自己資本比率は70%を超えており、安定した財務内容。
  •  ROEも 19.5%と、直近では高い数値を維持している。
  • 名古屋証券取引所2部銘柄であり、出来高が極端に少ない。

事業内容

ついて事業内容です。当社のホームページを参考に説明をします。

名古屋電機工業株式会社
名古屋電機工業は、安全・安心・快適で豊かなくらしを実現するために、道路情報板や標識車をはじめとする社会インフラ向けソリューションをご提供しています。本社:愛知県あま市

ホームページにあるように、名古屋電機工業は、高速道路等にある「道路情報板」の製造メーカーになります。

同社は2018年頃から急速に売上・利益を伸ばしてきました。通期利益のグラフをもう一度ご覧ください。

特に昨年度の売上・利益の伸びが突出していたことがわかります(今年度は現時点で減益予想)。

この成長が続くと裏付けられる要素があるなら、もっと注目されてもいいと思う業績なのですが、いかんせん、この企業は決算説明資料などを公表しておりません。。。

ですので、具体的にどのように成長していくのか、かなりイメージがしづらい銘柄だと言えます。

とりあえず他の銘柄と比較することで、今後も投資対象となり得るかについて考えていきます。

名古屋電機工業と、同業他社の比較

バフェットコードの比較機能を使って、同業他社の比較を行います。 今回比較の対象とするのは、6741日本信号、6743大同信号、6748星和電機というチョイス。

どの企業も信号機メーカーで、ある程度名古屋電機工業の事業内容と似通っているのが特徴です。

比較は以下。

まず注目したいのは、名古屋電機工業の営業利益率の高さ。同じ製造業であるにも関わらず、10%を超えているのは名古屋電機工業のみ。しかも、20%超えと、 it 企業のみの成績です。

また従業員一人当たりの営業利益が高いのもポイント。 他社が一人当たり100万円のところ、名古屋電機工業はその9倍の900万円。

 ROEをみると、他者が5%前後であるのに対し、 名古屋電機工業は19.5%。日本企業の中でも高い水準の部類に入ります。

要因は高い純利益率と他社よりも高い総資産回転率。より少ない資産で効率よく稼げていることを表しています。

反対に財務レバレッジは他社と比べて低い状態です。これは現金÷時価総額の値にも表れていて、現在名古屋電機工業のそれは約101.3%。

つまり、保有する現金と、時価総額がほぼ等しいことを示しています。(今名古屋電機工業を買収したら、同じ現金が手元に帰ってくるようなもの)

何か投資のために現金を残しているのか、ただ単に良い投資先が見当たらないのか…その辺りは今後の施策をチェックする必要があります。

その他、 ROIC、ROAが 高いのもポイント。ただし名古屋電機工業は直近の営業利益がかなり高かったため、今後もこの程度の営業利益が残せるかどうかはウォッチしていかないといけません。

(ちなみにバフェットコードでは、ROIC=(営業利益ー法人税など)/(自己資本+有利子負債)という計算式。)

棚卸資産回転日数も、4社の中では一番低いですね。91日と、3ヶ月で在庫が捌けているような計算になります。ただし大きな差ではないようです。

少し気になるのは仕入れ債権回転日数が4社の中では特に短いこと。約2週間で商品の代金を支払っています。現在のところキャッシュリッチなので、支払いに苦労はないように思いますが、買掛金などを増やすなど、もう少し支払いを遅くしてもいいような気がしないでもないです。

続いて運転資本ですが、バフェットコードでは

運転資本 = 売上債権 + 棚卸資産 – 仕入債務

を用いています。 運転手が低いほど拘束される金額が少なくなるので、名古屋電機工業は資産効率の良い経営を行っていると分かります。

そして、CCC:キャッシュコンバージョンサイクル。

こちらは以下の計算式で求めています。

CCC = (売上債権 ÷ 売上高 × 365日) + (棚卸資産 ÷ 売上原価 × 365日) – (仕入債務 ÷ 売上原価 × 365日)

こちらも名古屋電機工業は 90日で 、4社の中では早い方。 材料仕入れ→ 製品製造→製品販売まで約3か月、ということです。

営業キャッシュフローも潤沢。 良いですね。アクルーアルに関しても、とりあえずプラスですが、保有する現金が約100億円あるので、まあ問題ないといえるでしょう。。

ざっと比較を行いましたが、どうでしょうか?名古屋電機工業、割安だと思うんですけど。

ちょっとしたまとめ

かなりの項目を比較したので、以下に簡単にまとめておきます。

名古屋電気工業は…

  • 4社に比べ、 PER が4倍台とかなり低い水準。原因としては、名証2部銘柄=注目を浴びていない?
  • 営業利益率は20%を超えており、同業他社が5%前後に対してかなり高い水準。
  • 従業員一人当たり営業利益が競合他社の9倍(!)ある。
  • ROE, ROA, ROICも、日本企業平均と比較してもかなり高い水準。
  • 仕入れ債権回転日数が低いことが少し気になる…
  • 運転資本、CCCに関しては これといった優位性はなし。

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