ロードスターキャピタルと ヴォイシーその②

12月よりロードスターキャピタルがスポンサードしている、朝倉祐介さんのVOICY「論語と算盤と私とボイシー」。3回にわたってロードスターキャピタルの岩野社長が出演されていました。

今回は2回目の放送で気になったところを自分なりにまとめてみます。今回もかなり鋭い質問をされていて、勉強になりました。

なお、内容については私の解釈・意訳が含まれています。 間違っている箇所もあるかと思いますので、是非本編をお聞きすることをお勧めします(無料です)。

朝倉 祐介「論語と算盤と私とボイシー」/ Voicy - 音声プラットフォーム
忘れた頃にやってくるチャンネル。シード・アーリーステージのスタートアップを対象とするVC「アニマルスピリッツ」の朝倉がお届けしてます。 主にスタートアップやVC、ベンチャー投資、シリコンバレーに関する話題、ビジネス関連の雑談、サブカル産業医・大室先生との放談を思い出した時にお届けしています。 プロフィールはこちら。 ...

質問1.ソーシャルレンディングって怖くないですか?(過去に問題を起こした業者もいるので)

岩野社長:イメージは良くない所があるのは認識している。例えば事業に対してお金を貸すというスキーム。

たとえが適切かどうかは分からないが、飲食店を例に挙げると、飲食店の事業にお金を貸しても、10年、20年継続する飲食店はなかなかないのが実情。そういった意味で、「事業」にお金を貸すということはかなりリスクがあると考える。

また過去には個人が個人に貸し出すソーシャルレンディングも存在したが、お金を返さない人が多発してしまいうまくいかなかった。

その中で、「不動産を担保にしたもの」のソーシャルレンディングが生き残った。理由はやはり不動産という担保が存在するからである。

プラス、ロードスターキャピタルは不動産を専門にしている人材が数多くいる。そのためロードスターキャピタルが提供しているソーシャルレンディングは(不動産の担保価値がより明確だという意味で)リスクを抑えられると考えている。 

これからソーシャルレンディングを利用する人達には、運営会社の過去のトラックレコードを参考に、資金がどのような運営をされているのかチェックしてから投資することをオススメする。

質問2.ロードスターキャピタルが提供するオーナーズブックは、美味しい案件が出てこないのでは?

質問の補足:ロードスターキャピタルは目利き力がある。そのため、お得な物件は自社で運営し、自社の眼鏡に叶わなかった物件だけをソーシャルレンディングに流しているのではないか?

岩野社長: まず、ロードスターキャピタル本体の投資は、オーナーズブックで言うエクイティ商品に近い物件への投資である。この投資は会社としてはかなりリスクを取って投資をしている。

そういった投資においては(オーナーズブックの貸付型の利回りである)3から5%を大きく上回るような利回りを求めて投資している。

一方でオーナーズブックの商品というものは、 そもそも我々が投資をするものではない。お金を必要としている方々に、我々が(ソーシャルレンディングの)プラットフォーマーとしてお金を集めてくると言う形。

以上のように、ロードスターキャピタル本体の投資と、オーナーズブックの物件への投資は基本的に全く異なる性質のものである。

ただし、エクイティ型の投資に関しては、 まさしく同じ領域への投資である。そのため物件を取得する際は、まずは「エクイティ型の案件」としてオーナーズブックで提供できないかを社内で議論する。

だが、エクイティ型の商品を組成するには3~4ヶ月かかるなどの縛り(不動産の売主にとってメリットがあまりないなど)があり、 なかなか商品化しにくいのが現状

ロードスターキャピタルが一旦不動産を保有し、エクイティ型の案件として個人に提供するという方法もなくはない。しかしその場合、それが株主の利益なのか、オーナーズブック投資家の利益なのか一部利益相反することになるので、少しデリケートな問題である。

質問3.オーナーズブックの投資案件が少ないことに関してはどう考えているか?

岩野社長:おっしゃる通りで、申し訳ないと感じている。案件を増やす努力していきたい一方で、案件数を増やそうと思えば増やせるのが現状ではある。お金を借りたいというニーズは常に多くあるので。

一番重要なのは投資家にお金が返ること。我々としては万全を期してリスクを見定めたい。オーナーズブックはまだまだ信頼を勝ち得ていかないといけない商品だと思っているためである。

まずは確実にお金を返せる案件に絞って行っていく。もちろん努力は最大限で続けていくが、投資家の皆様にも忍耐強く見守っていただけたらと思う。

朝倉さんの意見①.投資信託と違って買いたい時に買えるわけではない。

岩野社長:悪い言い方をすると、募集案件の金利を下げれば、募集が殺到しなくなるかな(笑)という見方もあるかもしれない。でも、せっかく投資をするのだから、それではなかなかつまらない。

ロードスターキャピタルとしては規模の拡大を目指していきたい。今までは中小の不動産会社さんが多かったが、もう少し機関投資家向けの、物件規模の大きい商品の取り扱いを目指しているところではある。

現在も大型案件については交渉中であり、来年以降になってしまうかもしれないが、ご期待頂けたらと思う。

意見②.最近はタクシー CM やこの番組へのスポンサーなどプロモーションを活発に行っているイメージ。

岩野社長:ここで言うべきことではないのだが、弊社はマザーズの割安株第1位をずっと独走している状態(笑)。利益は出ているんだけど、株価がなかなか上がらない。

我々としてももう少し、「こんな商品を扱っているんだよ」 というプロモーションをしていきたいと考えているため、このような機会を頂いている。

質問4.ロードスターキャピタルの案件は東京が多いが、地方の案件についてはどのように考えているか?

岩野社長: 東京を選んでいる理由は、個人的にホーム&アウェイという考えがあるからである。自分たちが一番近いマーケット(東京)が一番情報があり、何かあった時にすぐに対応できる利点がある。

たまたま(自分たちのホームである)東京は世界でも有数の流動性があるマーケットであり、自分たちにとってリスクを極小化できるマーケットである。そのため、東京で事業を行っている。

ただ一方で、地方都市であっても、極端にリスクの低い物件が現れた際は、組成の対象ではある(大阪京都神戸など)。

意見③.素人意見で恐縮だが、東京の不動産は世界でもかなり大きな市場である

岩野社長: おっしゃる通りで、昨年でいえば世界でも1位2位を争うぐらいの取引の金額を誇っているマーケットである。

世界的に見ればコロナの蔓延も限られている国であり、素晴らしい国という印象を持たれている。 不動産という観点から見ても、非常に安定しているという目で見られている 。

たまたま我々も東京をメインとして不動産を取り扱っているため、非常に幸運だなと感じている。 

また昨今で言うと、海外のプレイヤーも増えてきている。海外の投資家と、日本でずっと東京に投資してきた投資家だと、情報量に大きな差がある。

言い方は悪いかもしれないが、(東京で数多くの経験のある我々なら)海外の投資家に、より高い値段で不動産を購入してもらうこともできると考えている。 

第2回放送の所感

ホストである朝倉さんが、ロードスターキャピタルの背景や、東京の不動産マーケットについても的確に質問してくださったおかげで、いろいろ知ることができたと思います。

岩野社長も難しい質問に対して的確にお答えしており、なおかつ説明がわかりやすいので安心感があります。

オーナーズブックにおいてエクイティ型案件の組成が難しいこと少し残念ですが、まずは規模感を大きくしてもらって、少しずつでもオーナーズブックの認知度を高めていってくれたらと思います。 

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