2021年12月14日、 ケネディクス・オフィス投資法人の2021年10月期決算短信がリリースされましたので、内容を確認しておきます。
ケネディクス・オフィス投資法人はロードスターキャピタルと同じく、東京の中規模オフィスビルに特化した法人で、いわゆるJ-REIT、です。
不動産のプロであるケネディクス・オフィス投資法人が、現在の投資環境についてどのように見ているかを決算短信からチェックしたいと思います。
投資環境について
決算短信には次のようにあります。
オフィス賃貸市場については、リモートワークの拡大などが影響し、減少を縮小などが見られるようになり、空室率も上昇していると。これはもうほぼ耳タコなので、流し読みます。
オフィスビルの売買市場については、コロナによって売買件数自体は減少しているようですが、引き続き限られた優良売却案件に投資家が集中していて、大きな変化は見られないとのこと。
売買市場についても、散々世間で言われていますが、基本的にはコロナ前と投資家の心理は変わらないようです。
ケネディクス・オフィス投資法人の運営管理状況について
ケネディクス・ オフィス投資法人の保有するオフィスビルの稼働率は、2021年10月31日現在において、97.6%と好調を維持しているようです。
少なくともケネディクスのを有する中規模ビルにおいては、極端な空室率の上昇は見られないようです。
今後の見通しについて
オフィスビル賃貸市場については、
- マイナス材料:今後も空室率の上昇及び平均賃料の低下などが懸念されるものの、
- プラス材料:2021年のオフィス新規供給が限定的。社会活動の回復も期待
となっており、オフィスビル売買市場については
- マイナス材料:空室率や賃料の変化を見極めたいする投資家がいる
- プラス材料:日本銀行の金融緩和政策が継続。
となっています。
結局のところ、これまで同様にいい物件に対しては引き続き厳しい取得環境が継続していくということだそうです。
ケネディクス・オフィス投資法人の売買履歴
気になるのはケネディクス・オフィス投資法人がどのような売却を行っているか、またその結果はどうなったのか、です。
2021年10月期は売却は無かったようです。 前期はあったようなので、 その結果を参考までに載せます。
日本橋のビルは約20億円で仕入れたものが、32億円で売却出来ており、1.5倍以上の価格で売れていることがわかります。
逆に神奈川県厚木のビルは11.5億円で仕入れたのに対し、9.35億円での売却と、損失を出していることがわかります。
データが少ないので参考にならないかもしれませんが、やはり東京都心オフィスビルの不動産価格は上昇する傾向にあると言えるのかも。
ケネディクス・オフィス投資法人の保有物件時価評価
他の頂上企業の有価証券報告書と同じように、賃貸など不動産に関する時価評価も載っていました。
期末残高4,227億円に対し、期末時時価は5,177億円です。ホームページにもあるように、東京経済圏の物件を70%以上そろえているだけあり、含み益も1000億円弱積み上げられているのは大きなポイントです。
東京、特に東京都心は今後も不動産投資のポテンシャルが高そうだということ確認できました 。引き続きいろんな情報を集めていきたいと思います。
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