【長期投資適正】ファーストブラザーズまとめ

ロードスターキャピタルの競合他社である、ファーストブラザーズの銘柄分析のまとめを行いました。参考になれば幸いです。

この記事のポイント!

  • ROE・EPSの実績から考える、5年後の株価予想!
  • 長期投資に欠かせない、経済的な堀があるかどうかがわかる!
  • 長期投資に適しているか?企業について評価!
  • 現在の株価が割安か?PER・ROE・EPSの点から評価!

今回のまとめでは、以下の書籍の計算方法を参考にしています。(バフェット氏も判断基準の一つとしている「経済的な堀」の概念もわかりやすく書いてます!)

千年投資の公理

バフェットの銘柄選択術

興味のある方は是非読んでみてくださいね!

ファーストブラザーズってっどんな会社?

ファーストブラザーズの主な事業は以下の通り。

  • 投資運用事業(お客さんの代わりに不動産を管理するアセットマネジメント)
  • 投資銀行事業(不動産の売買・賃貸収入)

そして、ざっくりとした業績情報は以下の通り。

2018年まで成長が続いていたものの、それ以降は2020年にかけて売り上げが下がってしまいました。それに伴って営業利益なども下がっています。

5年後の株価予想

過去5年の ROE と EPS から5年後の株価がどうなっているか自分なりに予想してみました。ただの予想です。 

上の予想は、ファーストブラザーズがこれまで残してきた実績に基づくものです。

つまり、ROE と EPSの伸び率が今の状態を維持できるなら、5年後にはこんな感じの株価になっているだろう。という予想です。

現在までのところファーストブラザースのROEは11~20%前後と安定していません。ですので予想値は控えめに算出しています。

またEPSも年によってバラバラで、予想してもあまり意味がないので載せていません。安定したセイセキを残せていないのが難点ですね。。。

この時点でほぼ「長期投資には不向きである」と思います。(独断・偏見)

経済的な堀評価

この企業は「経済的な堀を持っているか?」ということを表しています。5角形が大きければ大きいほど、「ほぼ独占的な」企業であることを示します(独断)

項目 点数 評価理由
無形資産/Intangible Assets 6 不動産鑑定士を数人抱える。それにより、営業利益率は15%以上と高め。でもあまり安定していない。
乗換コスト/Switching Cost 2 一度お客さんを掴んだらリピーターになってくれるのかもしれないけど、詳しいことはわからない。
ネットワーク効果/Network Effect 0 特にネットワーク効果が期待できるわけじゃなし。
コスト優位性/Cost Advantages 7 工場を持つわけじゃないし、スタッフが働くオフィスがあればいいだけなので、コスト面で有利。
規模優位性/Size Advantages 2 規模はまだまだ小さく、優位性が生まれるわけではない。

 

以下に補足。

無形資産

ファーストブラザーズの主な事業は、「割安な物件を買って、高く売ることで利益を上げること」。でもロードスターキャピタルほど高く売れているわけではないっぽい。

それは開示されている資料からも明らか。現在所有する物件の簿価は574億円。対して含み益は103億円。大体20%行かないくらいかな。

ロードスターキャピタルは最低でも30%高く物件を売っているので、ロードスターのほうがセイセキがいいですね。

2021年第二四半期決算説明資料より

コスト優位性

ファーストブラザーズは「不動産の取引」メイン。なので工場とか必要なわけじゃないんでコストがあまりかかりません。だから利益率が高いんですね。

企業評価

9つの項目から評価を行っています。長期投資に適した企業かどうか?が判断基準(独断)です。9角形が大きいほど、バランスの取れた良い企業、ということになります。

項目 点数 評価理由
業績成長性 3 年によって売上・利益が減少したりするのは長期投資家にとってマイナス。
財務健全性 3 借金は多い。でも基本的に長期借入金(10年以上低金利)で借りている。
CF健全性 3 今のところ営業キャッシュフローは赤字。物件の仕入れでお金使うこと多いから。 
配当・自社株買い 6 株主資本配当率(DOE)を採用しており、ここまで増配基調で推移している。
事業コスパ 7 工場とか持たないし、人件費だけなのでコスパ良し。
事業効率性 5 ROEは比較的高いものの、11~23%とムラがあり、評価しづらい。
事業理解性 5 不動産の売買が主だが、オフィス・商業・ホテルと多岐に渡り、少しわかりづらい。
事業集中性 5 不動産の売買・再生エネルギー・ファンドビジネスに分かれており、やや多岐にわたる。
インフレ耐久性 6 不動産はインフレに強い。が、地方の不動産価格は先が読めない。
合計 42/90 長期投資の観点から考えると、ちょっと投資は避けたいですね。

事業理解性・集中性

決算説明の書類なんですけど、こまかい文字ばっかりでちょっと読む気を削がれます。。毎期あるのは評価できますが。。

再生可能エネルギー(地熱)に関してもあまり内容が見えてきません。というか本業と何かシナジーがあるのでしょうか?なぜやっているのでしょう…

ちょっと私には理解がしにくい事業内容=投資を避ける企業です。。

長期投資適性判断

長期投資に値するかどうかを、今までのEPS、ROEの実績、直近の PER で考えてみます。(独断)三角形が大きいほど、長期投資に適していると考えます。

項目 点数 評価理由
EPS:成長性 4 安定して成長は出来ていないです。
ROE:効率性 4 安定していないですね。比較的高めを維持していますが…
PER:割安性 7 5年平均では8~9倍程度。直近では5倍台にまで低下しているので、割安な状態ではありそうだけど、利益が安定していないので。。。

まとめ

以上から、長期投資できるかどうかの判断は…

とします。割安は割安かも知れないけど、安定的に成長できていないのと、ROEがばらつくのもちょっと気になります。事業内容も少しフクザツだし。。。だから私は投資しません。

だったらロードスターキャピタルに全振りしたほうがいいや!という判断ですね。

皆さんはどのように考えますか?

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