投資に絶対はない。
前回は私が株価が下落を続ける中、ひたすらに保有し続ける=塩漬けしていることについて書きました。なぜ私は損切り出来なかったのでしょうか?
当時の私を振り返るために、まずは株価チャートを見てみましょう。
株価推移チャートを見ると、2014年にピークをつけ、2021年現在までその最高値を回復できていません。
こんなチャートを見せられたら、ほとんどの人は投資しないと決めるでしょう。ただし次のようなグラフならどうでしょうか?
これは、2015年4月、私が投資する前に見ていた株価チャート。グラフは右肩上がりに伸びています。このグラフを見たらなんとなく、今後も上がるような気がしませんか?
この時の私の思考回路は以下のようなものでした。
「今まで株価は企業の成長とともに右肩上がりで伸びてきた。そして2012年ぐらいに大きな下げを経験している。
今回の下げも一時的なもので、長期的には今までどおり右肩上がりだろう。だから今買っておけば見返りを得ることができる!」
私の心の声
なんとなく理にかなった意見のように思えます。それに対する答えは…
そんなの関係あるか!
です。
上記の考えは、まさしく投資失敗者の思考回路と言えます。過去に帰れるなら、説教してやりたい。
そう、私は、初心者が引っかかりやすいバイアスに陥っていたのです。 自分の考えが絶対に正しいというバイアスに。
このバイアスに陥ると、自分のやっていることが全て正当化されます。こんなふうに。
- 損切りをしないことは将来の利益を得られるため、正しい。
- 下落し続ける株をナンピンすることは、安い価格で買えるから、正しい
- この企業に拘ることは他の企業の誘惑に惑わされないためだから、正しい。
自分の作り出した「正しさ」の底なし沼に、どんどん沈んでいくような感じです。この底なし沼の力は凄まじく、私は脱出するのに4年もの歳月を費やすことになりました。
投資に絶対はありません。常に自分の事を疑って、一つの考えに凝り固まらないこと。自分を疑う。辛いことですが、これを重ねることで、成長していけるはずです 。
ユニクロで大成功を収めたファーストリテイリングの柳井社長は次のように言っています。
「自分の仕事は失敗しているのではないのか、今やっていることよりもさらに良い方法があるのではないか」と自分に語りかけながら仕事をしていかないと進歩も成長もない。
「俺は間違っていない」と思ったり、「自分はビジネスでは連戦連勝だ」と嘯いている人たちは成功の基準が低い」
ファーストリテイリング 柳井正社長
絶対に正しいことなんてない。だから常に自分を疑って、より良い解決策を探す。そうすることで成長していけるのです。
まとめ
- 投資に絶対はない!
- 過去のチャートから上がりそうな感じ?そんなの知るか!
- 常に自分を疑え!
コメント