昨日の記事では、ロードスターキャピタルの従業員一人あたりの営業利益が、日本でもトップクラスということを紹介しました。
その中で、「じゃあトップってどういう企業なんだろう?」と疑問がわきましたので、調べてみることにしました。
Nintendoや、えぐい営業利益率の全国保証を抑え、見事トップに輝いたのは、「アルデプロ」という不動産業の会社でした。
ちなみに従業員1人あたりの営業利益は16,400万円でダントツ…
正直ロードスターキャピタルなど、「不動産業」をスクリーニングしていた段階で、社名などは何度か目にしていたのですが、とりあえず気に留めることはありませんでした。
正直何度ページを見たことはあったのです…が、 株価50円台と言う、ぱっと見分割しすぎ、と言うか、もしかして潰れるかもしれない?みたいな考えがよぎり、意図的に分析を避けていました。
ただ避けるだけじゃ自分の成長もないので、この辺りでどんな企業か自分なりに分析してみることにします。
どんな会社か?
とりあえずバフェットコードのトップページを見てみます。
売上推移を見てみる限り、推移の凹凸が激しく、分析するのを躊躇ってしまうような形です。。。しかし、 ROE を見ると39%という極めて大きな数字。それに伴って ROE ROICも 極めて高いことが分かります。
この数字だけを見たとき、「借入金を増やすなどして、財務レバレッジを効かせて経営を進めているのかな?」という印象でした。
しかし自己資本比率も45%を超えており、これはロードスターキャピタルよりも高い数字です。ということは、LCよりも財務レバレッジはきいていないのかもしれない。
PERはデータなし、…つまり来季の予想がないということ?などなど、この時点でなんとなく興味が湧いてきました。
じゃあどんなことをしているんだろう?ということで、決算短信を見てみます。21年9月に7月期の決算が発表されていますので、それを。
数字を見てみると、売上高は前年対比で14.5%のマイナス、しかし、営業利益は1.8%のマイナスで済んでいます。
しかも売上に対して営業利益は15%を超えており、なかなかに高いと言えます。 具体的に何をやっている会社なんでしょうか?決算書を読み進めていきます。
決算書からは、収益不動産の売却活動を行ってきた、ということが読み取れます。過去に不動産を積み上げてきたんでしょう。また権利調整案件事業というものをやっている、ということが伺えます。ただしこれを見ただけじゃ、具体的にどんな事業なのかはわかりません。
さらに読み進めていくと、
セグメントごとの収益が書いていました。
セグメントは、
- 不動産再活事業
- 不動産賃貸等収益事業
という風に分かれており、収益の大半は1の事業から得られていることがわかります。
どうやら権利調整案件事業というものは、不動産を再活性化する事業だということが想像できます。
ロードスターキャピタルの中古ビルをバリューアップさせて転売する事業とどことなく似ているような。。。
賃貸収益の方は1.6億円と売上の1%程度にしかなりませんが、営業利益は1.45億円と凄まじい利益率です。多分売上原価をほとんど計上していない?のでしょう。(どうなんでしょう)
にしても、 営業利益で20%弱出している、という魅力的な企業におもえます。もうちょっと詳しく見てみたくなりました。
この辺りで、 少し字を読むことに疲れてきたので、会社の動画がないか探してみます。決算説明会の動画なんていいですね。
で、バフェットコードに戻って検索すると、決算説明会の資料があるのと同時に、「文字起し」という項目があるので開いてみます…
業績発表を見てみると、経常利益が、貸し倒れ引当金を計上していることで押し下げられた。ということがわかりました。
貸付た債権が戻ってこない可能性もある(コロナの影響で)ということで保守的に計上している、ということだそうです。
もしこのお金が順当に帰ってくるなら、来季の利益を押し上げ要因になりうります。
また7ページ目のスライドにはセグメント別の業績について書かれていました。先ほど高い利益率の不動産賃貸収益事業について少し注目しましたが、アルデプロは、この売り上げが小さければ小さいほど、不動産再活事業が順調にいっているということの証だそうです。
理由は、この賃貸収入というのは、アルデプロが在庫として保有している期間のみ上がってくる賃貸収益だから。在庫が早く捌ければ捌けるほど、本業の方がうまくいっている、ということだそうです。
在庫回転率を上げたいんですね。
この賃貸収益事業の利益率が異常に高いのも、管理にほとんど手間をかけてないから、などの理由が考えられます。
じゃあアルデプロが力を入れている不動産再活事業ってどんなものなんでしょうか?
てな感じで、企業分析を進めている状況です。今のところは、鬼が出るか蛇が出るか、まだまだわからない状況です…笑。
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