気になる企業 ALiNK インターネット

個人的に気になる企業として、 alinkインターネットを紹介いたします。どんな企業かと言うと、「tenki.jp」を運営する会社です。

tenki.jp は毎月2億PVほどの閲覧があるそうです。多くの日本人は使ったことがあるのではないでしょうか?早速業績について見てみましょう。

 ALiNK インターネット業績概要

 alink インターネットの業績・および指標は以下の通りです。バフェットコードからの転載です。

時価総額25億円に対して、 PERは約22倍。時価総額がかなり低いので、なかなか買い時がつかみにくい企業ではあります。直近の株価は今年の1月につけた2500円という株価から大きく下落し、 現在は1150円程度となっています。

株価下落の原因は、主に成長に陰りが見えてきたと評価されているから(だと思っています)。事実、売り上げは2020年2月期をピークに減少しています。

ただし、利益の質はかなり良いです。直近の2021年2月期では営業利益は36.6%と、日本でもトップクラスの収益性を誇ります。

また、自己資本比率も90%を超えており、極めて高いです。基本的には支出があまりない会社なので、キャッシュリッチ。BPSも順調に増えています。

以下ではなぜ注目したか?について考えをまとめていきます。

ALiNK インターネット:事業構造

 ALiNKインターネットはどうやって儲けているのでしょうか?決算説明資料に分かりやすく書いてあるので紹介します。

2022年8月期決算説明資料より

売り上げは極めてシンプルで、「どれだけホームページを見られたか」で決まります。天気予報のサイトは、ネット上にそんなにあるわけではないので、極めて寡占が進んでいる市場でもあります。

よって広告単価を上げるか 、PV数を伸ばすかで、売り上げは左右されます。シンプルでわかりやすくていいです。

2022年2月期の第2四半期決算説明資料では、PV数と広告単価について以下のような説明がありました。 

上記、2022年8月期第二四半期の状況をまとめると、

  • PV 数は前年比30%以上増。理由はサイト内回遊施策や、検索エンジンの最適化を行って直接的に PV 数を増やしたこと。悪天候などの要因により、間接的にユーザーの流入数が増えたこと。 
  • 広告単価は低下。理由はコロナ蔓延により、企業が広告出稿を見合わせたこと。また Apple 社による端末の固有識別子使用制限影響を受け、 iOS アプリでの広告単価下落が響いた。

としています。その結果、2022年2月期第2四半期の売り上げは前年同期比で7%増加に留まることとなりました。

また営業利益は、新規事業への取り組みのための開発コストがかかり、前年同期比で約6%下落しました。それでも約37%の営業利益率を保っていますが。

直近の状況を見るに、まだまだコロナが収まる気配はありません。広告単価が急激に戻るとは考えにくく、大きな成長を見込めるとは考えにくい状況です。

じゃあ何故、気になっているのでしょうか?

ALiNK インターネット:定性分析

私が alink インターネットに惹かれる理由。それは天気予報というビジネスが、はやり・廃りのないものだからです。天気予報って、誰でも一日一回は目にしますよね?それがテレビからであれ、ネットからであれ。多い人なら1日に2.3度見る人もいるでしょう。

コロナの前、2019年2月期・2020年2月期の営業利益はそれぞれ3.49億円3.50億円ありました。その頃の PV 数は現在よりも少ない、もしくは同等(41.3億・47.9億)、であり、営業利益率は40%を超えていました。

もし何年後かにコロナが収束して、広告単価が戻ることがあれば、上記の営業利益を確保することはそんなに難しくないと考えています。

これが大きな理由として挙げられます。

また参入障壁がかなり高いこともポイント。 天気予報って誰にでもできるものではありません。 もちろん競合がいないわけではありませんが、新規参入は極めて難しい。 

今日の一つであるウェザーニュースも スマートフォンの 累積PV 数を公開していて、年間で約13から14億 PV。パソコンからの流入もあるでしょうから、これが全てではありませんが、tenki.jpの閲覧数のほうが多いことは推測できます。

ウェザーニュース、2021年5月期決算説明資料より引用

また天気予報は、ユーザーが複数のサイトからの情報を集めて、総合的に判断することも多いです。そのため競合他社、というよりは「ある程度の相互補完の関係」なのではないかと思ってもいます。これが2点目。

そして現在の ALiNKインターネットの時価総額と保有資産について。

現在の時価総額は約25億円。 それに対して会社に現金は約12億円(2021年第2四半期)あります。 流動負債が約1億円あるので、差引11億円は現金として残るはず。

よって14億円あれば、alink インターネットを買えてしまうようなもの。今14億円で alink インターネットを買えばお得なのでしょうか?

今の状態でも、当期純利益は1.1億円を見込んでいます。コロナ禍で、移動を制限され、人の移動が少ない中で、です。

保守的に、これから alink インターネットが成長しないとしても。13年あれば14億円(税引後)は稼げてしまいます。 

もちろんコロナが収束すれば、人の移動も増え、天気は気にする人も増えるでしょう。そうなった時、利益はもっと増えるはず。企業が広告を出すはずですから。

となれば株価が下がっている今の状態は、割安なのではないか?と考えることができるのです…私にとってはですけど。

もちろん広告単価が元に戻らないかもしれない、という懸念はあります。しかしたらサイトが見にくくなって、PV数が減るかもしれないし。

でも、天気予報はたくさんの人が見るし、 広告を出したい企業にとっては、48億/年のPV数があるページは魅力的です。だから多少高い広告単価を払っても広告を載せたいと思うのではないでしょうか…?

以上のような理由から株価が下がったこの機会はチャンスだと捉え、投資しようか検討しているところです。。。

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