中規模ビルの購入者限定的…なんで?
前回の記事で、ロードスターキャピタルは
- 手続きがめんどくさい不動産
- 購入者が限定的な不動産
の売買を行っているとわかりました。これらの不動産は市場で割安になってるので、ロードスターキャピタルは高い純利益を記録しているわけです。
でも世の中にはたくさん不動産屋さんがいます。そんな環境の中で「購入者が限定的」な状況なんてあるんでしょうか?
購入者が限定的。その秘密は有価証券報告書に書いてあります。さっそく見てみましょう!
なるほど…理由としては、
- 大手不動産会社はあまり手を出さない
- かといって個人投資家は手を出しにくい金額
上記二つが、「購入者が限定的」という理由になっているみたいですね。
1.の大手不動産会社は、大手であるがゆえ、収益性の高い大規模オフィスビルを主に投資対象としている、とあります。
大手はなぜ中規模ビルに手を出さないのでしょうか?ちょっと理由を考えてみれば当然で、
- 大手はよりお金を持っている(たくさん借りることができる)→より収益性の高い大規模ビルを購入できる
- ビルの規模に関わらず、物件の取得・賃貸・売却の手間はあまり変わらない→買えるなら大規模ビルを買ったほうが良い!
ということだからです。小さなビルを買ったって、大きなビルを買ったって、やらなきゃいけない仕事は基本的に一緒。めんどくさいもの。
だから大きなビルをドカーンと一個買って楽したい。大手はそんな風に考えているんですね!
また、社長である岩野氏も、
「100億のビル、買えるなら買いたいです」
岩野達志代表取締役社長
とJapan Stock Channelで言ってました。そのくらい、大手が買っているような大規模ビルも魅力的なモノなんですね。
※2021年4月頃公開されたものです。全部で3部作構成でした。とても参考になりました。
2.の個人投資家が手を出しにくい、というのは言わずもがなですね。
5~50億円規模の資産を持つ投資家なんて、ほんの一握り。一つビルを買うと資産がそのビル一つになってしまうし、そうすると分散投資の観点からリスクが高いと言えます。
また個人が持っている売買の環境なんて、そう広くはありません。出口戦略を考えた時、どうやって売るか、も問題になってきそうですしね。
このように、ちょーど競合の少ない、中規模ビルの売買を主事業とする。そのことで高利益率を維持できる土台をつくっていると言えます。
長期投資家の神様であるバフェットも「自分のコアコンピタンス領域に集中しなさい」と言っています。
コアコンピタンス領域とは、自分の最も得意とする領域の事。ロードスターキャピタルでは「(中規模)ビルの目利き・売買」と言えましょう。
自分が理解できる心に事業を集中しているロードスターキャピタル。利益率が高いのも納得できます。
まとめ
- ロードスターキャピタルは割安なビルを買うことに注力している!
- 中規模ビルの購入者が限定的なのは「大手が参入しないから」「個人が買えないから」
- ロードスターキャピタルもいずれ100億のビルを買うかもしれない!
ちょっとずつ、ロードスターキャピタルがどんな風に儲けているか見えてきました。
NEXT>>どんな人たちで運営されているの?
不動産屋は今までにもたくさんあったし、中規模ビルだって日本にすでにたくさんある。そんな状況の中でこれだけの増収増益を続けているのは、まだ他にも何か秘密があるはず!
次回はロードスターキャピタルが、どんな人たちで運営されているのか探っていきます!
コメント
[…] 前にも紹介しましたが、 2021年4月公開のJAPAN STOCK チャンネルでも、「機関投資家がわんさかビルを買いにきている」とありましたから、相変わらず環境はいいようです! […]